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死ぬときに後悔しない仕事がしたい!自問自答の末に切り開いた、作家としての生き方【前編】

日本史から学んだ “武将魂” で、ご自身の道を切り開いてきたZacchino!さん。作家になろうと決意されたきっかけから、活動を続けていくための工夫、そして日本史愛のお話まで、Zacchino!さんのこれまでとこれからについてお話いただきました。

イタリア人の名字をブランド名にしたら、イタリアに訪れるチャンスも舞い込んできた

—— とても印象的なアーティスト名ですよね。「Zacchino!(ザッキーノ)」は、ご自身で考えられたのでしょうか?

友人が考えてくれました。私の名字が「野崎(のざき)」なので、それを入れ替えて「Zacchino(ザッキーノ)」がいいのではないかと。

ちょうど作家活動を始めた頃に、友人たちからブランド名を付けてみてはどうかと勧められて、名前を考えてみたんですけど、自分では何ひとつ思い浮かばなくて。当時はシェアハウスに住んでいたのですが、そちらで一緒に住んでいた友人たちが考えてくれました。

そうそう、「Zacchino(ザッキーノ)」ってイタリアに本当にある名字なんですよ!そんな経緯で、なぜかイタリア人の名前になってしまいました(笑)。

—— なぜかイタリア人のお名前に(笑)。ちなみにイタリアは、その後の Zacchino!さんの人生には関わってくるのでしょうか?

実は、ちょっとだけ関わってきます。シェアハウスで一緒に住んでいた友人のひとりがイタリアの方で、実家がイタリアにありました。その友人のお宅に3ヶ月ほど、ホームステイをさせてもらったんです。

Zacchino!さん1

Zacchino!さんの作品

—— 実際に訪れることにもなったんですね!絵や創作のヒントを得るためにイタリアへ?

そうです。その友人のお父さんというのが画家で。そんなこともあって、友人から絵の勉強も兼ねてしばらく行ってきたら?と提案されたんです。それで観光ビザで滞在できるめいっぱいの期間、約3ヶ月ほどイタリアに行っていました。

—— イタリアに行かれたときは、すでに作家活動を始められていた?

ちょうど創作活動を始めようとしていた頃です、2010年頃ですね。それまでは普通の会社員をしていて。絵は好きで描いていたんですが、外で自分の作品を発表するようなことはしていませんでした。

—— イタリアでは、どのように過ごされたのでしょう?

画家のアトリエを訪ねて、仕事風景を見学させてもらったり、街中を散策したり。イタリアのミラノだったんですが、絵を描きたくなるような素敵な場所で、ただ街を歩いているだけでもたくさんの刺激をもらいました。

イタリアに滞在していた間は、毎日絵日記を描いてはブログにアップしていました。一枚の絵に文章をちょこっと載せたものなんですけど、嬉しいことに見てくださる方がいてくれたこともあって、絵日記は帰国してからも続けました。結局3年くらいは続けたかな。

自分の絵が本に載った!その感動に背中を押されて作家の道へ

—— 作家活動を始められるまでに、絵やイラストを専門的に学ばれたことはありましたか?

高校生の頃は、ディスプレイ・デザイナーになりたくて、卒業後はディスプレイ・デザイン科のある専門学校に進学しました。

絵やイラストに関していうと、デッサンの授業はあったのですが、私のいたディスプレイ・デザイン科にとってはあまり重要な科目ではなかったこともあって、授業は週に一回程度あったくらいで、専門的に学べる環境ではありませんでした。私自身はデッサンの授業は大好きでしたけど。なので、絵は独学ですね。

—— 卒業後はディスプレイ・デザインの道へ?

いいえ。学校に通っているうちに、あまり好きではないことに気づいてしまって(笑)。それで、卒業後はディスプレイ・デザインの仕事には就かず、創作とはあまり関係のないアルバイトをしていました。

それから、絵と同じくらい文章を書くのが好きだったので、軽い気持ちでライターの仕事を始めて、それをきっかけに編集プロダクションに入社しました。

作品群

—— 普通の会社員から、なぜ作家になろうと?

働いている間も、絵は趣味でずっと描いていました。それもあって、そのうちに「このままこの会社に居続けるのって、どうなんだろう?」って、すごく悩むようになっていって。

編集の仕事は、私にとって一生の仕事ではないような気がしていたんです。それなりに楽しかったですし、やりがいもあったのですが、やっていく中で心が躍るほど好きじゃない事に気づいたというか、このままこの仕事を続けていって、果たして死ぬ時に自分は後悔しないだろうか?と考えるようになって。

そんなときに、仕事で1カットだけだったんですが、イラストを描かせてもらう機会をいただいて、自分が描いたイラストが初めて本に載りました。それを見て、やっぱりイラストがやりたいって強く思うようになって。自分のイラストが世に広まっていって、それを通じていろんな活動ができて、そして衣食住にも困らない暮らしをしていけたら、こっちの方が後悔せずに死ねるなって。

—— なるほど、死ぬときに後悔しない仕事として作家を選ばれたんですね。

はい。当時住んでいたシェアハウスの友人たちにも、自分のイラストをよく見せていたんですが、見せるとみんなの反応がけっこう良くて。すごい褒めてくれたんですよ。その反応を見て、「もしかして、自分の絵ってイケるのかも?」なんて思っていたりもして。

そんなことがあって、一大決心して会社を辞めました。もちろん、辞めるまでには数ヶ月ほど悩みましたけど、イタリア行きの話をいただいたタイミングで決心がつきました。

“ちょっと”ハレンチがちょうどいい。Zacchino!さんが「ゆるくてちょっとアブない」に込める想い

—— 現在の「ゆるくてちょっとアブない」テイストはいつ頃から描くように?

絵を描き始めた頃から、テイストはあまり変わっていません。あえて、この作風でいこうと考えたこともないです。自分が好きで描く絵がこの今のテイストで、楽しく描くことを続けてきたらこうなっていた、という感じです。

Zacchino!さん2

—— 独特の雰囲気をもったキャラクターがたくさんいますね。細かい設定まで決めている?

うーん、あまり細かいことは決めていないですね(笑)。男の子か女の子かくらいでしょうか。たまに名前が付いているキャラクターがいますけど。

—— 男の子か女の子かということは、モチーフは子供?

そう言われてみれば、、、(しばし悩む)。もしかしたら、子供じゃないかもしれないですね。服を脱いでいる人とかもいるので。大人ですね、多分(笑)。

—— 素っ裸な人に限らず、パンツやおしりなど、見る側がちょっと照れてしまいそうなモチーフが多いですね(笑)。

ちょっとハレンチなものが好きなんですよ。いやらしいものは好きではないんですが、ただかわいいだけではなくって、思わずふふっと笑ってしまような、そんなハレンチさが大好きなんです(笑)。

—— ハレンチがお好き(笑)。

こういうちょっとハレンチ・テイストのものって、あまり作品とか商品とかにはなっていないと思っていて。でも私の中には、「本当はみんなも、ハレンチなものが好きでしょ?」みたいな気持ちがあって(笑)。そんな想いから、ちょっとハレンチなものを作っているんだと思います。なので私の作品を見たときは、ぜひクスっと笑っていただきたいですね。

—— 王道ではないニッチなジャンルにはなりますけど、好きな人にとってはたまらないモチーフだと思います。ブリッジする人のブローチだなんて、まさにその典型じゃないですか(笑)。そもそも、なぜブリッジしている人を作品にしようと?

ブリッジしている人って、なんだか見ていて面白いなって(笑)。たぶん、ブリッジのフォルムだとか、無理な姿勢をしていることとかに惹かれたんだと思います。なんだか、おかしいなって(笑)。

作品群2

バリエーション豊かなグッズ展開は、作家として生き残るための戦術

—— Zacchino!さんのグッズは、ひとつひとつのアイディアも個性的ながら、種類も幅広く多彩ですよね。アクセサリーからクッション、モバイルバッテリーまで展開されています。なぜこんなにもグッズ制作に注力されていらっしゃるのでしょう?

グッズ販売については、もともとインテリアが好きだったことと、自分が作ったものを持ち歩けたり、身につけたりできるようになったらいいなと思って、手始めにニードルフェルトで人形を作ってみたのが始まりです。人形を作ってからは、とにかくいろんなグッズに展開させようと、インターネットでアイディアを探しては、いろんなものを作りました。

あとは、単純に作品が売れないと食べていけなかったからです。会社を辞めてイタリアに行って、当たり前ですが、日本に戻ってきたときには貯金がほとんどありませんでした。でもここでまた就職してしまったら、一大決心して会社を辞めた意味がない。なんとか自分の作品だけでお金をつくらなきゃいけないって。

—— 自分の作品で稼ぐ、そこからグッズ制作へとつながっていくんですね。

お金を作るためにはどうしたらいいか、そう考えたときに、絵をそのまま売るのではなく、グッズにした方が今すぐお金になるのではないかと思ったんです。絵は値段が高いイメージがありましたし、もともと家の中に絵を飾る文化のない日本では、なおさら収入には直結しづらいなと。

タイミング的にも、Creemaというハンドメイド作品をオンライン販売できるWEBサービスがちょうどオープンした時期でもあって。1,000円とか2,000円くらいのグッズであれば、お金を出してくれる方がいるかもしれない、ここで販売してみよう!と決めて、グッズ販売を始めました。

Zacchino!さん3

—— グッズ販売をするとなると先行投資も必要になります。コストを抑えるために工夫されたことはありますか?

材料を揃えるのにあまりお金のかからない、そこそこ手頃な価格で販売できるグッズから始めました。でもコストを抑えるとはいえ、画材や材料費はケチりたくなかったので、その分食費や服代をすごくケチって、欲しい材料は買うようにしていました。あと、在庫を抱えることが怖かったので、一点ものの作品以外は受注制作にしたりして、工夫しながらやっていました。

幸いにも、毎日納豆ご飯でも大丈夫ってくらい、食に対するこだわりが少ない人間なので(笑)。作家活動を始めたばかりの頃は、食費の大半を材料費に当てていましたね。

—— 毎日納豆ご飯(笑)。生活や将来への不安から、作家を辞めたいと思ったことはありましたか?

作家を辞めたいと思ったことは、一度もありません。将来への不安はもちろんありました。本当に生活が苦しくなったときはアルバイトもしましたし、とりあえずやれるところまではやってみよう!という気持ちで続けてきて、気がついたらもう8年も作家をやっていたって感じです(笑)。

文:mecelo編集部 / 写真:Kana Tarumi

後編では、日本史ラブ!戦国時代・幕末ラブ!という、Zacchino!さんの意外な(?)素顔にも迫ります!

Zacchino!さんインタビュー 後編はこちら

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